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19 治安の悪化について考える

 治安の悪化と関連して語られることの多いのが、検挙率の低下である。

これは、平成 8年には40.6パーセントであったものが、
     平成14年には20.8パーセントになった。
     平成17年では28.6パーセントである。

 検挙率は約半分に低下してしまった時があり、治安の悪化、警察力の低下、安全神話の崩壊などと随分さわがれた。

 筆者は、有名な経済評論家が、わざわざ統計数値を持ち出して、今の日本はだめになった、と嘆いている記事を週刊誌で読んだことがある。
 
 最近では、治安の悪化は、もう当たり前のようになってしまったので、とりたて話題にされることも少なくなったかもしれない。

 しかし、本当に検挙率は半分にまで低下するものなのだろうか。そんなに、犯人が捕まらなくなってしまったのだろうか。そんな怖い世の中になってしまったのか、疑問に思うのだ。

 先に考えてきたように、警察が事件受理を積極的にするようになったことで、認知件数が急増し、その結果、検挙まで手が回らなくなって、検挙率が下がったのではないかと思われるのである。 
 
 もちろん、認知をされて、解決されていない事件があるわけで、それは問題と言えば問題である。しかし、検挙率の数値が低下する以前の状態と比べて、今まで捕まっていた犯人が、最近では捕まらなくなったとか、悪いことをしても捕まる率が半分になったということとは違うはずだ。

 たくさん事件を受理し、認知件数が増えれば、検挙率が下がるのは当たり前のことなのだ。
 そして、平成19年の検挙率は、51.6%であり、認知件数の低下とともに、数値的には上昇してきている。 

 殺人事件の検挙率は平成17年で96.6%であり、そのほとんどが事件は一応の解決を見ていることになる。こうした点を見ると、それほど治安も悪化していないのでは、と考えられる。捜査機関は、結構がんばって捕まえているな、とも思う。 


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